そのキスで、忘れさせて
26. ……
やっぱり、遥希は仕事があると出ていった。
やり残した仕事は終わらせないといけないと言って。
仕事を全て終わらせた時、遥希は引退を選ぶのか。
……そんなことはいけない!
そう思っても、やっぱり遥希と別れたくなくて。
まだ遥希の温もりが残るあたしの身体を、ぎゅっと抱きしめた。
運命は残酷だ。
あたしは今後、どうすればいいんだろう。