そのキスで、忘れさせて





隆太に修也、陸、勇人……みんながアイドルスマイルを浮かべて笑っていた。

そんな四人を見て、遥希は一瞬泣きそうな顔をした。




だけど、次の瞬間、



「なんで来たの?」



遥希は静かに言う。



「なんでって?

……相変わらずドライだね」



勇人が楽しそうに言う。

そんな勇人は、チャラチャラした話し方なんてしていない。




「僕たちみんな、遥希の幸せを祈ってる。

だから、共犯だよ?」




陸もにこにこして言う。




「そんなんだから……

ファンの皆様、すみません!

遥希の交際報道は真実です」



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