そのキスで、忘れさせて






「何が好きか?」




こんな時に、能天気な発言をするハルキ。

そんなハルキを睨み上げ、



「はぁ?」



顔を歪ませる、可愛くないあたし。

そんなあたしにハルキは言う。




「何が食べたいか?」



「何でもいい」




ぶっきらぼうに言うあたし。

ハルキは何も悪くないのに、ハルキに当たってしまう。

だけど、どうやらハルキは誠に気付いていないようで、少しホッとした。

ハルキに知られたら、余計なことを言われるだろうから。

放っておいて欲しいのに。



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