そのキスで、忘れさせて






「俺はなぁ……」




ハルキはあたしの肩をぐいっと引き寄せて、耳元で囁く。





「お前を食いてぇ」





「!????」





予想外のその言葉に、声にならない声を上げていた。



不意打ちもやめて欲しい。

一体何なの、ハルキは!







甘い吐息がかかった耳は真っ赤に麻痺して。

ハルキに触れる身体は、焦げてしまいそうなほど熱を持って。

頭が沸騰してしまいそう。

不思議だ、誠といる時でさえ、こんなに身を焦がしたことなんてなかったのに。

なんでハルキなんかに!!



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