そのキスで、忘れさせて




テレビから聞こえる、TODAYの遥希の声と、似ていて少し違う。

もっと低くて荒っぽい声。

だけど、その声を聞いたら胸が熱くなった。

そして、彼を目の前にした時……

ハルキなんてなかったことにしようと思っていたあたしの思考回路は麻痺してしまう。





ハルキは相変わらず、怪しいマスクに眼鏡、帽子姿。

まだ、はっきり素顔を確認した訳でもない。

ハルキという名前しか知らない男に狂わされている。



< 71 / 384 >

この作品をシェア

pagetop