そのキスで、忘れさせて




家の場所を偽れば良かったのだろう。

だけど、どうやってハルキを騙せばいいのかも分からなくて、結局家に向かってしまう。





そして、数分後……




あたしたちは見慣れたマンションの前に立っていた。

あたしの住む、ワンルームマンションに。






「狭いし、あんたなんか入れないよ」




悪あがきにハルキに言う。

ハルキは鼻で笑っただけだった。


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