そのキスで、忘れさせて
どんどん物語は進んでいく。
やがて、仕事を終えて疲れている優子と、優子を追いかける渉のシーンになる。
「お疲れ様、優子ちゃん」
渉が弱々しい笑顔で優子に歩み寄る。
そんな渉を見て、顔をくしゃっと泣きそうに歪ませる優子。
優子役も、すごく美人な女優だ。
そして、女性のあたしでさえ、その顔にどきんとしてしまう。
「渉さん……どうしよう」
「どうしたの?」
「わたし……大きなミスをしてしまって……
もう、アイドルを続けられないかもしれない」