そのキスで、忘れさせて




どんどん物語は進んでいく。

やがて、仕事を終えて疲れている優子と、優子を追いかける渉のシーンになる。





「お疲れ様、優子ちゃん」




渉が弱々しい笑顔で優子に歩み寄る。

そんな渉を見て、顔をくしゃっと泣きそうに歪ませる優子。

優子役も、すごく美人な女優だ。

そして、女性のあたしでさえ、その顔にどきんとしてしまう。





「渉さん……どうしよう」



「どうしたの?」



「わたし……大きなミスをしてしまって……

もう、アイドルを続けられないかもしれない」



< 95 / 384 >

この作品をシェア

pagetop