【完】弁当バトル―あなたのために走ります―
「今日はここまで!」
「ありがとうございました!」
遠くに後輩たちの声。練習が終わったみたい。
顧問の先生が来てから、岬は私だけをみてくれた。嬉しいんだか、嬉しくないんだか、複雑。
さすがに冬の空気は寒くて、動いていないと風邪をひいてしまいそう。
でも動くのが面倒くさい。
頭にかけたタオルをはずすのも、横になったベンチから立ち上がるのも、足を動かすことも面倒。