【完】弁当バトル―あなたのために走ります―
きっとあまりにも運が悪い私を見兼ねて、フォローしてくれているんだ。優しいけれど、切なくなる。
そして。
先生が教科書を閉じ、教室を出たと同時に終了のチャイム。
「早川!」
「わかってる!」
私は岬の声をききながら廊下に出る。
他のクラスも終わり、廊下が騒がしくなり始める。私はその波に飲み込まれないよう走る。
そして売店のある1階へは行かず、2階に向かった。