【完】弁当バトル―あなたのために走ります―
「だから、弁当買い続けた」
「え?」
「弁当買ってたら、同じように早川に会えるんじゃないかって」
「弁当買うより、クラスに来てよ」
「バカ。弁当譲ってくれてありがとうとか、弁当横取りしたみたいでごめんとか、いいにくいし……でも……」
でも今は、ちゃんと謝りたいといってくれた。その気持ちだけで私は満足。本当に単純。
「あの時はごめん」
「いいよ、気にしないでよ。覚えてないし」