【完】弁当バトル―あなたのために走ります―



 だから、どうしても今日は幕の内弁当を買ってほしかったって。



 あまり知らなかったけれど、岬は律儀で優しい。私のためにしてくれたことも、面倒見がいいっていうのかな。



 知らなかった岬に気づけて、とても嬉しい。



「ねえ、だったら1回くらい幕の内弁当譲ってくれてもよかったんじゃないの?」


「普通に渡したら、受け取ってくれないだろ」


「まあ……」


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