肉食御曹司に迫られて
廊下を歩き、リビングに行き
「ここに置いていいか?」
ソファーの前のテーブルを差した。

「うん、ありがとう。お茶でいい?車だよね?」
奈々はキッチンから、聞いた。
「ああ。」
湊は、テーブルに買ってきたお弁当を置いた。
「座ってて。」
奈々は言うと、お茶を準備する。
湊は、スポーツドリンクやプリンの袋を持って、キッチンの奈々の隣に立った。
「奈々、これ冷蔵庫。」
と袋を渡した。
「ありがとう。色々買ってきてくれたんだ。」
奈々は袋の中を覗きながら、お礼を言った。
すると、ふと額に触れる感触で、顔を上げた。

「熱はないみたいだな。もう大丈夫なのか?」
と、湊は奈々の額に手を当て、ホッとした表情を見せた。
奈々は、いきなり触れられ、ドキッとし、頬が少し赤くなった。

「もう、大丈夫。夕ご飯にしよ。」
照れたのを隠すように言った言葉が、少しぎこちなくなった。
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