肉食御曹司に迫られて
少しお店から離れ、薄明りの中注意しながら、海岸へ降りる。
車の運転の為に乗せてあった白のコンバースが、じゃりじゃりと音を立てる。

砂浜から続く石階段に腰を下ろし、海を眺める。

(- 落ち着くな…この時間がなにより好きだ。)
ふう、と息を吐き奈々は目を閉じ波の音に耳を傾けていた。

何かふと、気配と香りを感じ目を開けた。

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