肉食御曹司に迫られて

奈々のマンションの前につくと、湊は車を止めて、ヘッドライトを消した。

「奈々、明日何時にしようか？」
「うーん、お昼前？」
「いかにも、東京って所に行くか？表参道とか、代官山でもいいし、銀座とかでもいいし、もしくは、ディープに浅草とか？」
奈々は少し考えて、
「浅草は、こないだ鎌倉行ったし…表参道とかがいいな。」
「OK。」


「じゃあ、行くね。また明日。」
奈々は、湊の方に向くと笑顔で言った。

「奈々、俺は今年30になった。」
奈々は、一瞬目を丸くして、ふっと笑った。
「私より、大人だね。」