肉食御曹司に迫られて
「だから、入江さんに頼んで、お父様に会ってきた。」
湊は、まさかそこまで!と驚きを隠せなかった。
「勝手に、会ってごめんなさい。でも、まず会わなければ何も始まらないと思ったの。もちろん、一筋縄には行かないことも解ってる。もちろん、認めないって言われた。でも、諦めません、別れません、って宣戦布告してきた。これから、どうなるか解らないけど、まず、相手にあたしの気持ちを伝えたかったの。」
「あはは…。」
湊は急に笑い出した。
「何?真面目な話してるのに。」
奈々は、最近ずっと、張り詰めていた糸がプツンと音を立てるのが聞こえた気がした。
まだ、笑っている湊に、
「ひどい…真剣だったのに…。」
涙が落ちた。
涙を流した奈々を見て、慌てて湊は、
「ごめん。」
そういうと、真顔になった。
そして力強く奈々を引き寄せると、自分の胸の中に押しやった。
奈々は一瞬、思考が止まったが、湊の触れられた温もりに、安堵し、また、涙が溢れた。
真っ黒な瞳が奈々を見つめ、
「俺も真剣だよ。」
という湊の声が近くなり、奈々の唇は塞がれた。
湊は、まさかそこまで!と驚きを隠せなかった。
「勝手に、会ってごめんなさい。でも、まず会わなければ何も始まらないと思ったの。もちろん、一筋縄には行かないことも解ってる。もちろん、認めないって言われた。でも、諦めません、別れません、って宣戦布告してきた。これから、どうなるか解らないけど、まず、相手にあたしの気持ちを伝えたかったの。」
「あはは…。」
湊は急に笑い出した。
「何?真面目な話してるのに。」
奈々は、最近ずっと、張り詰めていた糸がプツンと音を立てるのが聞こえた気がした。
まだ、笑っている湊に、
「ひどい…真剣だったのに…。」
涙が落ちた。
涙を流した奈々を見て、慌てて湊は、
「ごめん。」
そういうと、真顔になった。
そして力強く奈々を引き寄せると、自分の胸の中に押しやった。
奈々は一瞬、思考が止まったが、湊の触れられた温もりに、安堵し、また、涙が溢れた。
真っ黒な瞳が奈々を見つめ、
「俺も真剣だよ。」
という湊の声が近くなり、奈々の唇は塞がれた。