肉食御曹司に迫られて
「あー満足。ごちそうさまでした。ほんと、美味しかった。」
そういうと、席を立ち、グラスをもって、奈々はまた、大きな窓から外を眺めていた。

湊も、グラスを持ち、少し照明を落とし、夜景が見やすくなるようにし、窓の外を見られるように置かれたソファーに深く腰を下ろした。

「ホント、今日は長い一日だった。そして、驚くことばかりだった。」
と長く息を吐いた。



「隠し事をしてごめんね、両親のことは、自分の中で決心がつくのに時間がかかったの。」

それだけ言うと、奈々は振り返り、湊を見た。
月の光を後ろから受け、照明を落とした部屋では、奈々の表情すべてを見ることはできなかったが、サテン時のドレスが、月の光を反射し、奈々のシルエットを幻想的に映し出していた。
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