肉食御曹司に迫られて
奈々は、目を開けた。
カーテンから薄く差し込む光と、高い天井…。まだはっきりしない頭で隣を見た。
「おはよう。」
湊の顔を見て、一瞬にして、記憶がよみがえった。

「おはよう…。」
シーツを掴み、顔の半分ぐらいまで、隠し言った。
湊はそんな、奈々の様子を笑いながら見て、
「かわいい。」
と笑うと、シーツをすっと取り、キスをした。
「…!!もう、バカにして!」

時間は9時18分
湊はスルッとベッドから出ると、カーテンを開けた。
「いい天気だ。」
そういうと、奈々の方を見た。

奈々は、朝日を浴びた、湊にドキッとした。
「たぶん、朝食がきてると思うけど、起きられるか?昨日、無理させたからまだ寝ててもいいけど。」
と、湊はニヤッと笑った。
「バカ!」
奈々はそう言うと、照れ隠しのために、すっとベッドから降り、
「朝食、食べる。」
とだけ言って、リビングに向かった。


そんな、奈々をクスクス笑いながら、
「じゃあ、一緒に食べよう。」
と、腰に手を回して、引き寄せ、湊はキスを一つ落とした。

(- あーあ。なんか敵わない。でも、負けないから。)

奈々も、背伸びをすると、湊にキスをして笑った。
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