肉食御曹司に迫られて

B.C square TOKYO1Fエントランス


今日は中番だ。
奈々は、少しゆっくり家を出て、仕事に向かっていた。
駅を出ると、巨大ビルは目の前。


(- 相変わらず、大きいな。)
心でつぶやいた。

3階分くらいはある、エントランスに足を入れホテル専用エレベーターに向かう。

ふと、周りの女の子の騒がしい声が聞こえる。

「見てみて、41階の社長!!」
「今日もかっこよすぎる!」
「あたしは、隣の副社長!」

そんな声を追いかけるように、遠目にその人達をみる。

確かに。その社長と呼ばれた人は、遠くから見てもスタイルも良く目を引いた。
仕立ての良さそうな濃紺の細身のスーツに身を包んだ姿は、すぐにエレベーターの中に消えた。

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