肉食御曹司に迫られて
それから、奈々の希望通り食べ歩きや、買い物を楽しみ、鎌倉大仏を見た。
(― ホント、デートみたい。)

少し日も落ちてきた所で、湊は奈々に言った。
「奈々、夜は初めて会った店に行こうか?今日は俺が送るから飲めばいい。」
奈々はすぐに、
「いいよ、そんな悪い。あたしも飲まなくていいよ。」
しかし、湊は
「いつも、俺だけ飲んでるし、今日は、俺が誘ったし、店内の料理もうまいよ。」
と言った。
奈々は、チキンのチーズ和えに赤ワインを思い出した。
チラッと湊を見て甘えることにした。
「いいの?さすが大人だね〜。」
と、茶目っ気たっぷりな奈々はを見て、
「茶化すな。」
と、湊はコツンと奈々の頭を叩いた。
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