【完】お前しかみてねーよ、最初から。
「おー神崎、わり、今行く。
じゃあ詳細はLINEする!それじゃあ!」
爽やかにはにかんで、
慌てて体育館へと戻っていった。
「ねぇねぇ、2人って付き合ってるの?」
「いやいやいや付き合ってないよ!」
「……付き合ってればよかったのに」
「え?」
隣りから聞こえたのは、
いつもより低い神崎さんの声。
私が聞き返すといつも通りの可愛い笑顔で
「ううん、なんでもない!」と首をふる神崎さん。
か、かわいい!!!!!!
この子は天使か!天使なのか!?
「それじゃあ私部活あるし行くね?」
神崎さんはニコリと微笑んで可愛く首を傾げると
「あっ、うん!頑張ってね!」
「ありがと〜〜!」
手を振って体育館へ戻っていった。
あんな可愛い子がマネージャーなんてバスケ部いいなぁ。
ーーそうして波乱の夏休みが幕を開けた。