【完】お前しかみてねーよ、最初から。



******




「ねぇ、どこいくの!?」




渚は私の腕を掴んだまま、

誰もいない資料室に連れ込んだ。



私の腕を掴んだまま一向に振り向かない。





「ねえ」


「…………」


「おーい」


「…………」


「おいヘタレ」


「はぁ!?ヘタレじゃねえよ!」




おお、さすがヘタレ。

そこだけ即答しやがった。

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