【完】お前しかみてねーよ、最初から。
……あれから実は私と渚は一言も話していない。
と、というか顔を合わせる度気まずくて避けてしまって。
渚も絶対私を避けてるし。
「何があったか教えてもらおうか」
「い、いや、なにも?」
「隠しても無駄!!!あっ、有馬じゃん」
オーマイゴッド!!!!!
横目で隣を見るとあくびをしながら席につく渚が。
「有馬おはよー」
「ん、はよ」
気、気まずい。
気まずさのあまり、柄にもなく数学の教科書を無我夢中で読み始める。