【完】お前しかみてねーよ、最初から。



爽汰くんから離れて、

音のした扉の方へ向けば。




「ごめんね。別に邪魔する気はなくて…」


「……………」




手を合わせて謝る神崎さんと、

無表情だけどどこか切なげな渚が立っていた。




「……行くぞ」




渚は私たちから背を向けるとスタスタと屋上から出ていく。




「渚、 待ってよ!!あ、二人はごゆっくり〜」




神崎さんは慌ててその後を追いかけていった。



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