【完】お前しかみてねーよ、最初から。
「榎本さんは渚の幼なじみで、毎日楽しそうに喧嘩してて。
渚も私には見せたことな笑顔で。
私、榎本さんが羨ましかったの」
ズルル…と鼻をすする神崎さん
「私、ほんとは知ってたんだ。二人の気持ち」
それって、私が気づく前から私の気持ちに気づいてたってこと?
「…私、渚のことが大好きで欲しくてたまらなくて」
涙を拭いて立ち上がると、ニコッと笑う。
「でも振られちゃったんだ私。
正直、私、OKされるかもって期待してたんだけど見事玉砕!」
…二人は付き合ってなかったんだ。
「こんな可愛い子振るなんて見る目ないなって思ってたし、
なんで榎本さんなんだろーって思ってた」