イジワルな副社長に恋してる!
(- 自分の失敗で確実に呆れられた…。そして、今も泣いてしまった。取り返しがつかない。抱きしめてくれたのも、仕方なくだろう。)
絢香は、そんなことを考えていると、また、涙が零れそうになる。
(ー でも、ここで落ち込んで更に迷惑をかける訳にはいかない。)
絢香は、講師としての立場からか、女としてなのか自分でもわからずに、戸惑いを隠せなかった。
すると、
「ごはん、食べに行ける?」
と晃の声が聞こえた。
絢香は、怒ってないの?と聞く勇気もなく、もう少し一緒にいたいと感じる自分の気持ちに素直になることにした。
「大丈夫です。」
「今日は飲みすぎるなよ。」
といつもの意地悪な笑顔に、絢香はホッとすると同時に、きれいな顔に見つめられて、ドキンと胸が跳ね上がった。