記憶のないお姫様
そんなことを思いながらも、春に引っ張られて、繁華街に急ぐ。
数分後、息を切らしながら凛精の前に立っていた。
「遅い。6分遅刻。」
だから・・急ぐ必要なかったんだよぉ・・・。
「まぁ、まぁ。6分位いいじゃん?」
「うん。うん。とりあえずいこう!」
「お前ら、いっつもその格好なのか?」
歩きながら光が聞いてくる。
「うん。」
私と春はパーカーについているフードを深く被る。
「へー。だから、闇の狼とも言われてんだ?」
「そうだよ。」
そんなお気楽な話をしているとき、
「おい。お前ら。」
「ん?」
男が話しかけてきた。
「そいつら、闇の狼だろ?」
私と春を顎で指す。
「そうだけど?」
そういうと、男はニヤリと笑った。
・・・気持ち悪いな。
「ぶっつぶせぇ!」
「!!!」
男が大声で言う。
そしたら、男の仲間か?たくさん出てきた。
「・・・凛精は下がってて。」