記憶のないお姫様
ごめんなさい
あの後、春が戻ってくる。
「鈴。帰ろう?」
「うん!凛精も。バイバイ!」
「えっ・・・!」
あれ?私、いま・・・。
「私・・・。忘れてたんだ。凛精のこと。」
タイムリミットが、来ちゃったんだ。
「ごめんなさい・・・私。私。」
涙があふれでる。
怖かった。こんな自分が。
また、人を忘れて、悲しませてしまう。
「ごめんね・・・。」
こんな私でごめんなさい。
私は走り出す。
家について、崩れ落ちる。