記憶のないお姫様


「予想がいに進行が早く・・・。」


「入りませんっ!!」


春が先生の声を遮る。


「絶対、入れませんっ❗鈴は大丈夫ですっ。施設なんかに入れないっ!」


「絶対にっ・・・!」


涙がこぼれ落ちていく。


春がこんなにも私を思ってくれるなんて・・・。


春も泣いている。


大粒の雫を流す。


床に水玉の染みが出来る。


「先生・・・。私も、春と一緒です。施設に入りません。」


「・・・そうですか。」


皆と別れたくないよ・・・。

< 46 / 59 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop