青空と愛

青年が出て行き、先ほど「土方」と呼ばれていた男の冷たい目が私たちを捉えた。


土「……。お前らは長州の間者か?」


…いきなりそれを聴いてくるか。


奈「ねぇ長州の間者って山口県(?)からのスパイ
って事だよね?(ヒソ」


奈々の質問に軽く頷き考えた。


「長州の間者」と言う事はここは本当に幕末なのか?


じゃあ目の前にいる、綺麗な黒髪を高い位置で一つに結い憎たらしほど顔が整っているこいつは、土方歳三か?


海「長州の者でもないし、長州の間者でもない
。」


土「フッ 長州のもんは皆そう言う。本当の事を
言え坊主。」


はぁ?そう思うなら最初から聴くなよ。てか
普通女に向かって坊主呼ばわりするか?


こいつムカつく。


奈「本当に違います!」


土「チッ 総司のヤローおせぇな」


そう言うと土方は出て行った。


奈「海、ここ本当にどこなんだろう…。
ウチらどうなるんだろう。」


海「…わからないけど大丈夫。私がいる。」


にっこり微笑むと奈々も微笑み返してくれた


?「どうしたんだトシ?総司も」


まだ聞いたことのない声が聞こえ襖が開いた


土「…。いいからとりあえず座ってくれ。」


聞いたことのない声の正体は、優しそうな30代くらいの男性だった。

その男性に続き、ゾロゾロと10人ぐらいの男達が入って来た。


?「ん?君達は誰だい?」


?「おぉ!女じゃねーか!」


?「佐之さん 落ち着けよ(笑)」


?「平助お前だって嬉しいくせに!ワハハ!」


奈「えっと…あなた達こそ誰ですか?」


奈々、絶対答えてくれないと思う。てか最後の3人絶対三馬鹿だろ。


近「おぉ!すまんすまん!私は壬生浪士組局長近藤勇だ!よろしくな!」


土「なッ!?近藤さんなんで敵かもしれんやつに自己紹介してんだ!」


近「えっと…。ダメだったか?」


ダメとかじゃなくて、普通言わないだろ。


土「ダメとかじゃなくて、普通言わないだろ!」


うわぁ 土方と考えること一緒とか最悪。


?「まぁまぁいいじゃねーか土方さん。」
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