キミの瞳に







最後に春と会話をしたのは1週間も前になる。






無理矢理キスをしたあの日から1度も喋ってない。





登校して春が席につく度に、おはようと何度も声をかけようとしたけど喉で言葉が詰まって結局言えないまま日にちだけが過ぎて行った。






このままだと本当にもう春と話すら出来なくなってしまいそう。






はぁっ…とため息をついた時携帯のバイブがなった。





液晶に映る名前は 晴 。






前までなら晴から着信が来るだけで嬉しかった俺も今ではもう何とも思わなくなった。






応答する の文字の方に指をスライドして着信を取る。







「もしもし?」






『珠月?

いま大丈夫?』





やっぱり…晴の声を聞いても何とも思わなかった。








< 164 / 165 >

この作品をシェア

pagetop