キミの瞳に
放課後だし帰る他の生徒もいるだろうから俺はすぐ近くにあった資料室に向かうことにした。
「大丈夫だよ。」
『ちょっと待って!』
晴の電話越しに聞こえる周りの音が賑やかでまた晴も学校にいるんだなと察知する。
資料室のドアに手をかけて中に入る。
ここだったら静かに話せそう。
誰かと話してる晴は一向に話し出す気配がない。
早く俺帰りたいんだけど……
「結局要件は何?」
こうでも言わないと多分晴は話し出さない。
『あー!ごめん!
珠月はもう家?』
「俺まだ学校なんだけど…。」
この言い方で早く電話切るアピールをしてみたけど…
結局また誰かと話をしだして話が進まない。
はぁっと晴には聞こえないようにため息をついて…
「もう俺家向かうから電話切るよ?」