キミの瞳に
図書室に入れば私達以外の生徒は1人もいなかった。
デートだってしたのに少し室内に二人きりということにドキドキする私。
そんな私がドキドキ感を感じてるなんて朝木君は知るはずもなく、本棚へと進んでいく。
そんな朝木君を見て何となく、図書室には頻繁に来ているのかなとそう感じた。
読みたい本を探す時って結構探すと思うんだけど…
朝木君はそんな素振りもなく1つの本棚へと向かっていった。
やっぱり、本が好きなんだなぁ…。
「朝木君って本が好きなんだね」
私の声に反応した朝木君は振り返る。
「そう見える?」
本棚に手を伸ばしながら私を見る朝木君。
私はコクッと頷いて…
「うん!そう見える」
素直にそう言った。