キミの瞳に
目を瞑って恥ずかしさに耐えているとうなじ辺りにトンッと朝木君が顔を近づける。
「あ…さぎくん……?」
誰か助けて〜っ…
今日の朝木君は色々と変だ。
「いい匂い」
うわーー!!!!
なんで!なんで匂い嗅ぐの…!?
絶対臭いよ!!
学校終わりだしいい匂いなんて絶対しない…
「なんか春の匂い落ち着く」
表情は見えないけれどフフッと笑う朝木君。
そんなこと言ったら私なんて朝木君本人と朝木君の使ってるベットにいるんだからいい香りに包まれまくりですよ…
「こうやって一緒に寝るのも楽しいね」
密着する体は離れることなく、私はひたすら恥ずかしさとの戦いを1人で繰り広げていた。
この日見た写真のことはすっかり頭から離れてしまっていた。