キミの瞳に






「ふーん…。

じゃあ俺があの場にいなかったら?

どうしようと思ってたの?」






表情も変えず真顔でそう春に聞くと、春は黙り込んで俯いてしまった。






そんな春を見てさすがに問い詰め過ぎたかと思った。





俯いているからそこまで表情は読み取れないけど唇を噛み締めて今にも泣いてしまいそう。







やってしまった…単純にそう思った。







はぁっ…と俺はため息をついて春の頭をいつものように撫でる。






俺が頭を撫でれば春はゆっくりと顔を上げる。






「…ごめんね、春。


少しカッとなって怒っちゃった。」






普段全然怒らないし、短気な訳でもない。






「春が他の男といるなんて想像したこともなかったからちょっと嫉妬した。」






きっと…この言葉の通りだろう…。





俺は春をなだめるように抱き締めた。













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