運命の人はいかがいたしますか?
ショップの中では店員さん顔負けなくらいにエルが「可愛い」「似合ってる」の連発をして店員さんが苦笑いするほどだった。
その中でも何着か選ぶとショップを後にする。
「もう。エル。恥ずかしいから、あんまり外で可愛いとか言わないでよ。」
「どうしてですか?だって可愛いんだもん。」
忘れてた。そうだった。この子は変な子だったんだ。
「それに買ってもらっちゃって。大丈夫?お金ないんじゃなかったっけ?その服だって、どうせ先輩に借りたんでしょ?エルの服を買った方がいいんじゃない?」
杏の心配をよそにエルはニコニコしている。
「聞いてるの?」
フフッと笑ってエルは「だって可愛いんだもん。」と忠告はなんの意味もない発言をする。
杏は何着か買った中でエルが一番お気に入りだったワンピースに着替えていた。
「さっきの着てきてたワンピースも可愛かったけど、これもすごく可愛くて似合ってます。」と嬉しそうな顔をする。
白いレース生地のワンピースはレースの透け感がかわいいけれど、そのかわいいところに杏が敬遠してしまいがちな服だった。
エルがいなきゃ絶対に買わない服だな。乗せられて着ちゃったけど大丈夫だったかなとかわいい服に落ち着かない気持ちだった。
可愛い。可愛いとニコニコしていたエルが急に真面目な顔をして口を開いた。
「杏さん。男の人が服をプレゼントするのって、その服を脱がせたいからって知ってますか?」
だからそのオオカミ発言やめてよ…。
杏が返答に困っているとエルが続ける。
「本当のデートでは男の人に服を買ってもらっちゃダメですよ。」
ブブッと思わず噴き出した杏に「笑ってないで大事なことなんですから。」とエルはムキになっている。
はいはい。もうその「これは予行演習ですよ」っていう念押しやめてくれないかな。
エルをじろりと見る。
「分かったから!もう分かってるから予行演習って言うの禁止ね。本当のデートではそんなこと言わないでしょ?本当のデートっぽくしなきゃ意味なんだから。」
はい…と小さく返事をしたエルをもう一度じろっと見て、本当に分かってるんだか。とため息をつく。
「だから今日はめいいっぱい楽しめばいいってこと。」
杏は笑いながらエルの手をひいて駆け出す。
いきなり引っ張られたエルはつまずきそうになりながらも、杏の方を見る。
楽しそうな杏の顔を見て、エルも笑顔になった。
その中でも何着か選ぶとショップを後にする。
「もう。エル。恥ずかしいから、あんまり外で可愛いとか言わないでよ。」
「どうしてですか?だって可愛いんだもん。」
忘れてた。そうだった。この子は変な子だったんだ。
「それに買ってもらっちゃって。大丈夫?お金ないんじゃなかったっけ?その服だって、どうせ先輩に借りたんでしょ?エルの服を買った方がいいんじゃない?」
杏の心配をよそにエルはニコニコしている。
「聞いてるの?」
フフッと笑ってエルは「だって可愛いんだもん。」と忠告はなんの意味もない発言をする。
杏は何着か買った中でエルが一番お気に入りだったワンピースに着替えていた。
「さっきの着てきてたワンピースも可愛かったけど、これもすごく可愛くて似合ってます。」と嬉しそうな顔をする。
白いレース生地のワンピースはレースの透け感がかわいいけれど、そのかわいいところに杏が敬遠してしまいがちな服だった。
エルがいなきゃ絶対に買わない服だな。乗せられて着ちゃったけど大丈夫だったかなとかわいい服に落ち着かない気持ちだった。
可愛い。可愛いとニコニコしていたエルが急に真面目な顔をして口を開いた。
「杏さん。男の人が服をプレゼントするのって、その服を脱がせたいからって知ってますか?」
だからそのオオカミ発言やめてよ…。
杏が返答に困っているとエルが続ける。
「本当のデートでは男の人に服を買ってもらっちゃダメですよ。」
ブブッと思わず噴き出した杏に「笑ってないで大事なことなんですから。」とエルはムキになっている。
はいはい。もうその「これは予行演習ですよ」っていう念押しやめてくれないかな。
エルをじろりと見る。
「分かったから!もう分かってるから予行演習って言うの禁止ね。本当のデートではそんなこと言わないでしょ?本当のデートっぽくしなきゃ意味なんだから。」
はい…と小さく返事をしたエルをもう一度じろっと見て、本当に分かってるんだか。とため息をつく。
「だから今日はめいいっぱい楽しめばいいってこと。」
杏は笑いながらエルの手をひいて駆け出す。
いきなり引っ張られたエルはつまずきそうになりながらも、杏の方を見る。
楽しそうな杏の顔を見て、エルも笑顔になった。