君とゆっくり恋をする。Ⅰ【第1話 〜第5話】(短編の連作です)



――『好きだ』とか、『付き合って』とか、言うべきだったのかな…。


でも、もう後悔が生まれてくる。こんなイベントでもないと、なかなか〝告白〟なんてできそうにないのに、絶好の機会をみすみす見過ごしてしまった。


だけど、敏生は気を取り直して、もう一度大きな息をついた。


――…ま、いいか。急がなくても…。


ふわりふわりと落ちてくる雪を見上げながら、そう思った。
今はただ、この心に満ちるどうしようもなく愛しい想いを噛み締めていたかった。


「今日はホントに、〝ホワイトデー〟だったな……」


白一色に閉ざされた街角で、ポツリと一言、敏生はつぶやいた。

季節外れの春の雪が降りしきる、静かな夜だった…。






  ー 第4話 完 ー







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第4話「君と春の夜の雪」をお読みくださり、本当にありがとうございます。


さて、本作でも、進展してるのかしてないのか、よく分からなかった二人ですが、二人の物語の書き溜めている分は、ここまでとなります…。

また何かインスピレーションが働けば、続編を書こうと思ってます。…でも、いつになるかは分かりません。

続編をご希望くださっている読者様がたくさんいらっしゃることは、本当にありがたいと思っています!申し訳ないのですが、気を長くしてお待ちいただけたらと思います。

オクテとシャイの二人の恋は、一生発展しないんじゃないか…と思われますが、マイペースでゆっくり進む恋の展開を、これからも見守ってあげてください(*^^*)

どうぞ、「しおり」はそのままで。これからも、よろしくお付き合いください。


 皆実 景葉
 2018.3.14 (今日はホワイトデーでした^ ^)


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