光の国
「んん？ここは？」

私が目を覚ますと辺りは全く見に覚えのない所だった。

「あれ？あっ！私、トラックに轢かれて、、、。」

気を失う前の出来事を思い出し体を見回したが痛みがないどころか怪我一つない。
私は不思議に思いつつ今度は周りを見渡した。

「どこだろ？でも、凄く綺麗。」

私が目覚めたところはどこかの丘の上。
綺麗な緑と色とりどりの沢山の花が咲き乱れていた。
風も穏やかに吹いていて気持ちがいい。
キョロキョロしていると遠くの方に大きな桜の木が見えた。

「綺麗な景色に、桜の木？どこかで聞いたような。」

どこで聞いたのかは思い出せなかったが何だか無性にあの桜の木を近くでみたいと思った。

「よし、行ってみよう！」

私は決意し桜の木めがけて歩き出した。
暫く花畑の中を歩いて、桜の木がはっきり見え出した頃、桜の木の下に何かあるのが見える。

「あれは、、、。犬、、、？」

ちょうどシルエットが犬がお座りをしているポーズに見えるのだ。
何だろう？と思いつつさらに近づく。

桜の木の下にいた犬の姿がハッキリ見えたとき、私は立ち止まり前に進めなくなった。
そこにいたのは紛れもなくスマイルだった。
スマイルも私に気付き嬉しそうに尻尾を振りながら「ワン！」と鳴いた。
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