光の国
あの不思議な体験から2ヶ月が経った。
もう私もすっかり元気で傷も痛みがない位になっていた。
私はちょうどこの頃スマイルとの約束を果たすために新しいことを始めていた。

動物保護センターでボランティアのお手伝いをしているのだ。

スマイルとの約束を守り、私でもどきること、ということにはここしかないと思った。


そうあの日、スマイルがどうしても果たしてほしいとお願いしてきたあの約束。
それは、、、。

「少しでもいい。だから、ご主人様のできる範囲で出来るだけ沢山の動物達を幸せにしてあげてほしい。
この光の国にいる動物達は皆、幸せに死んだ訳じゃないんだ。
僕みたいに事故で死んだ子とかもいるけど、虐待された子。引き取り手がなく殺されてしまった子。
そんな子達を助けてあげてほしいんだ。
いつかは皆が幸せに死んでいけるように。」

私はあの日、スマイルの話を聞き、約束したんだ。
それですぐに保護センターのボランティアに応募した。
保護センターにいる動物達も皆が幸せって訳じゃない。
そんな子達が少しでもいい飼い主に出会えるように。
無駄に無くなっていく命が減るように。
スマイルとの約束を果たすために。
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