いつの間にか、溺愛。
「じゃあ… 私、帰りますね」

二次会も終わったし、送る相手も居なくなった訳だし。

「俺も帰ろっかなー?」

「え?飲みに行かないんですか?あちらでそんな話してましたけど?」

お友達集団はまだまだ飲み足りないらしく「三次会行くぞ〜」と豪語していた。

「俺、実は明日仕事なんだよねぇ…… んで、鈴にお願いがあるんだっよね〜」

ニヤッとした顔は邪悪な笑顔でこちらを見ている。

「……な、なん、ですか?」

「あのね……____

彼は私の耳に顔を傾け話かけている。

彼のかかる息が少しこそばゆいが彼が真剣に話しているので退かす訳もいかず。

____……って事で。お願いしていい?」

「は、はい。私で良ければ…… 」

「ありがとう。助かるよ、マジで」

話半分に限りなく近いが、だいたいの事は理解できた。



………てか、本当に私で大丈夫かな?

少し申し訳なさもありつつ2人でお店を出た。
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