いつの間にか、溺愛。
運命の再会?
「お疲れ様でした〜」

一昨日は久しぶりに記憶がなくなるまで飲んだくれた。

安子と二人で、何本のボトルを空けた事か。

旦那さんの和也くんは、文句ひとつ言わずに付き合ってくれてありがたい限りで。

人様に迷惑を掛けた手前、いっときはお酒は控えようと心に決めた。

〜♪

職場を出てすぐ、母からの着信。

なんか買ってきて〜 とか、かな?

「はいはい、なに?」

「あっ、もしもし?南里 鈴さんの携帯でお間違いないでしょうか?」

聞き覚えのない男性の声だった。

「え?……は、はい。そうですが 」

「_____っ、でして、南里るり子さんが事故にあわれまして……__っ」

はあ!??嘘でしょ!???

とりあえず無我夢中で駆け走り、指定された病院へと向かった。

「はぁ…はぁっ…… っお母さん!!」

「あら、鈴〜っ!」

「………え?」

病室の扉を勢いよく開けて母とばっちりと目があった。

ベットに座り笑顔で私に手を振っている。

想像していたのと若干違う。いやかなり違う。

「運転してたら後ろから追突されちゃってね〜 けど、見て!この通りピンピンしてるの!だけど念の為、検査してもらった方がいいからって…… 」

母のこの楽天的なのは本当に天性だと思う。

車同士の衝突は凄かったみたいだが、幸いにも母も、追突した方も怪我はなく。

万が一の事もあってか病院に運ばれたんだとか。

「でね、鈴!ここの有名な先生に見てもらっちゃった。しかもイケメンだったからお母さん緊張しちゃったわよ〜」

なんて呑気な母なんだろう。

まっ、そのおかげで私はすくすく育ったんだけど。
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