いつの間にか、溺愛。
____ガチャっ

「失礼します」

「あら。噂をすれば!ほらっ」

「………えっ… 」

後ろを振り向き、目の前に現れたのはずっと忘れられなかった彼だった。

「主治医の戸高です」

一瞬、目が見開いた気がしたけど、蒼くんは涼しい顔をして私に挨拶をした。

「ど、どうも…… 」

「お母さんの症状ですが、元々腰痛をお持ちみたいで……____

唐突すぎて。言葉がでない。

理解するのに時間をください、マジで。

えっと… ここは病院で、ってことは蒼くんの病院だったって事で……

___……っという事になりますが、通えそうですか?」


「え?……はっ、はい?」

「ちょっと鈴、聞いてなかったでしょ〜?たまに抜けてるんだから〜 」

そりゃ、あなたの子供ですからね?

「少しの間は通院して頂く事になりますが、大丈夫でしょうか?」

「は、はい。大丈夫です」

「では、手続きがありますので娘さんはこちらへお願いします」
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