いつの間にか、溺愛。
最近よく通っている見慣れた病院の窓口に着いた。

とりあえず着いたら連絡してって行ってたわよね？確か？

おもむろに鞄から携帯を出そうとすると、

「鈴っ」

呼ばれたと同時に鞄にかけようとしていた手を引っ張られ。

あれよあれよとどこかへ連れて行かれている。

「ーーーッちょっと！どこ行くのよ！」

「俺の部屋だよ〜」

「はぁ！？てか仕事中じゃないの？」

「そうだね〜 仕事中かもね〜 」

いや、適当すぎるでしょーよ。

わけのわからないまま、病院のいくつもの扉を抜けて一つの部屋に辿り着いた。

部屋の中は六畳一間ほどの広さでデスクには散乱している書類や本がいっぱい。

棚の中にも、見たことのない文字が綴られている本ばかり。

人が一人横になれる程のソファーには寝袋が置いてあった。

「ここは、何の部屋なの？」

「んー、俺の秘密基地、的な〜？」

「ここで寝泊まりしてるの？」

「まぁ。そんなとこかな？一応汚くはないと思うから、とりあえず座って」

きっとここは彼のベットであろうソファーに腰をかけた。
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