いつの間にか、溺愛。
「本当にごめんね。来てそうそう、俺少し出るけど…… 一人でお留守番できる?」

「お留守番って…… バカにしてるわね?」

「ふっ、可愛がってるの間違えだろ?」

「てか、部外者がこんなとこいていいの?」

「部外者じゃないだろ?」

「え?」

「まっ、……あれだ、そういう事だ」

「いや、答えになってないけど?」

「じゃ、行ってくる」

「って、ちょっと!っ……」

残された私の気持ちよ。

とりあえず、暇を持て余しても仕方ないので、辺りを少しの物色。

これくらい…… いいわよね?

きっと一生見ることのない難しい本がいっぱいで、一般人の私としては案外楽しめた。


___ガチャッ

あら?意外と早かったのね〜 なんて思い振り返ると。

「っ!?」

「あら、お客様かしら?」

「あっ、ど、どうも、……お邪魔しております」

目の前に現れた小綺麗な女性。

知らない人だけど、見たことのある女性だ。

噂の彼の彼女であろう人がこの部屋に入ってきて、まさかの鉢合わせってとこだろうか。

どうしよう。

なんて言い訳する?

お友達です?って、こんな幼稚な言い訳が通用するのだろうか。

「ねぇ?蒼は?見なかった?」

「あ、ぇえっと… まだ仕事があるみたいで、先ほど出て行かれ、ました…」

「あ、そうなんだ。じゃあここで待ってよ〜」

……え、ここいるの?マジ?

いや、気まずさ半端ねぇ〜

てか。私の事、聞かないの?

もしやお友達って事で通ってるのか?
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