しょうがないから好きになってあげる!
クールボーイの要王子
~るいside~
授業中だったため少し時間をつぶして休み時間になるまで待ったあと3人で教室に戻った。
「か・な・めくぅ〜ん♡」
「京太郎気持ち悪い。」
カナメと呼ばれた超がつくほどのイケメンに京太郎は話しかけた。
カナメはワックスで遊ばせた黒髪に奥二重なのにキリッと大きな切れ長の目、高い鼻に、少しふっくらした赤い唇がフェロモンを溢れ出させている。
るいのタイプにどストライクじゃない!
こんなイケメンがいるのになんで女子校になんか通っていたのかしら。もっとはやく気づいていれば……
「コイツは俺の大親友の神崎 要(かんざき かなめ)!口調は冷たいけどいいやつだから仲良くしてやって!」
「よろしくね〜!要くん!私、伊藤風花!風花って呼んでね♪」
ふわふわとした優しい口調の風花は名前の通りの性格だ。
一方要は「あぁ。」と冷めていた。
「要ー!そんな冷たくすんなよー。友達になるってだけだろ?」
「………まぁ、それなら。よろしく風花。」
「う、うん!」
いきなりの呼び捨てにキュンときている風花。それが完全に顔にでていてかわいらしい。
「要。るいは其方るいよ。私から自己紹介してあげているのだから仲良くしなさいよ!」
「………あぁ。よろしく其方。」
はぁ?!
なんでるいは呼び捨てにしないのよ!
なんで名字で呼ぶのよ!?
不愉快よ!!!
「……やっぱりあなたとは仲良くしたくないわ。だからあなたもるいとは仲良くしてくれなくて結構よ。」
なんなのよ!
あぁ、腹が立ってきたわ。
「るい、今日はもう帰りますわ!」