しょうがないから好きになってあげる!

~要side~


「か・な・めくぅ〜ん♡」

「京太郎気持ち悪い。」



LHRが始まったのにあのお嬢様の自己中女がいないせいで進められなかったので、京太郎とふわふわと柔らかい雰囲気の小柄な女子が迎えに行った。
帰ってきた京太郎は自己中女と友達になっているようだった。



「コイツは俺の大親友の神崎 要(かんざき かなめ)!口調は冷たいけどいいやつだから仲良くしてやって!」

「よろしくね〜!要くん!私、伊藤風花!風花って呼んでね♪」


自己中女にイライラしていた俺は「あぁ。」と冷めた返事をしてしまった。

「要ー!そんな冷たくすんなよー。友達になるってだけだろ?」


「………まぁ、それなら。よろしく風花。」


「う、うん!」


八つ当たりのようになってしまい、悪いなと思った俺は少し優しい口調で返事をした。
でも、この自己中女は、


「要。るいは其方るいよ。るいから自己紹介してあげているのだから仲良くしなさいよ!」


はぁ。
お嬢様だからってなんでも許されると思うなよ。
こういうやつは大っ嫌いだ。


「………あぁ。よろしく其方。」

よろしくする気は1ミリもないが、とりあえずで返事をしておく。




「……やっぱりあなたとは仲良くしたくないわ。だからあなたもるいとは仲良くしてくれなくて結構よ。」


あぁ。それならこちらとしても都合がいい。
ありがたいな。


「るい、今日はもう帰りますわ!」



勝手に帰れ。
そうやっていつも逃げていればいい。




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