しょうがないから好きになってあげる!



「おい、其方。」


「………」


「るい!」


「……なに?」


下駄箱でなにかに戸惑ってウロチョロしている其方を発見。帰ってなくてラッキーだった。
本当に機嫌が悪そうだ。
俺もだけど。


「お前、非常識なんだよ。」


「なっ!」


いきなり直球で結論を言った俺に其方はムカついた顔をする。
でも自分が悪いことは理解しているようでムカつきながら反省している顔をしている。
根は真面目なんだな。


「わかっているなら直せばいい。ここで生活するんなら、他人に迷惑をかけるような行動はするな。わかったな?お嬢様だかなんだか知らないけど、常識身につけてから出直せよ。」


黙ってなにも答えない其方。
そしてそのまま帰ろうと下駄箱に手をかける。


「そこ、3年の下駄箱だけど?」


きっとどこに入れたのか覚えていないらしい。
恥ずかしそうにうつむいて手をぎゅっと握るとやはり黙ってしらみつぶしに下駄箱を開けてやっと見つけたらしくそのまま帰ってしまった。
そりゃあ、ここまで言われたら教室にはいられないよな。






とりあえず俺は教室に戻ることにした。















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