しょうがないから好きになってあげる!
不安でいっぱいの心臓はドクンドクンと嫌な音をたてて脈打つ。
「おー!るいちゃん戻ってきた!」
ダメよ、るい。
変に考えちゃダメ。
京太郎だって言ってたじゃない。
「みなさん……」
『大丈夫』『大丈夫』『大丈夫』
「るい、………お金持ちなの!……………それでも仲良くしてくれますか?」
答えが怖くてうつむく。
でもなかなか誰も返答をくれない。
やっぱりダメだったのね………
悲しくて恥ずかしくてたまらなくなった。
こんなことなら言わなきゃよかった……
「そんなこと、はじめからなんとなくわかってたけど?」
「へ?」
ひとりの女の子が言う。
どういうこと?
「あー確かに!語尾とかでなんとなくそんな気がしてたよ!ハハハッ」
「まぁ、そんなこと関係ないけどな!ただるいちゃんと仲良くなりたいだけなんだけど、庶民の俺らじゃだめかな?」
「うぅ…ふぇっ」
「るいちゃん!?」
「だって……だって……ふぇ…ありがとぉ…ひっくうぅ」
「とりあえず、私たちと友達になれて喜んでるってことね!かーわいい!るいちゃん♪」
みんな、みんな、ありがとう。
こんな優しい人たちなのにるいったら失礼なことばかり。
本当にありがとう。
ここに来てよかったわ!