しょうがないから好きになってあげる！

~るいside~



「要！……神崎要！」



るいはこれ以上耐えられなくなって気づいたら神崎要を追いかけていた。


「………るい？」



「なんで帰るのよ？そんなにるいのこと嫌い？だったら呼び捨てにしないでよ。今日だって来なかったらよかったじゃない！るいだって…傷つくのよ…」


話しているうちに悔しくて悲しくてじわじわと涙が溢れてくる。



「るい………ごめん。」



神崎要はるいに近づいてくる。
お、怒らせた？
怖い……





へ？
神崎要はスッとるいの目線の高さに合わせてしゃがんだ。



「この間も、今日もごめんな。」


そう言ってるいの頬に手を伸ばす神崎要。
いきなり優しくしないでよ。
そんなふうにされたらドキドキしちゃうじゃない。
さっきまでの恐怖心は消えて神崎要に触れたくなった。
無意識のうちにるいは神崎要に抱きついていた。
あなたのことを要って呼んであげるわ。
なんてことを考えながら。