しょうがないから好きになってあげる!


「あれ?風花、要は?あと京太郎も。」


「京太郎はついでみたいでおもしろいよそれ。要も京太郎も今日は休みみたい。」


「昨日、調子悪いって言ってたからるい特製スーパー野菜ジュース作ってきたのにー。」


「京太郎が体調悪いの!?」


グイッと身を乗り出して言った風花。
ど、どうしたのよそんなに動揺して!
こっちがびっくりしたじゃないの。


「要よ」


「あー…よかっ………っ!!!なんでもないからね!本当にただ心配したっていうか、えっとなんていうか、やっぱり体調は大事だし、それに授業も遅れちゃうし、まぁ友達だから、あの、その………」


「なに?はっきり言ってちょうだいよ。ぜんっぜん聞こえないじゃないの。」


「うぅー。………京太郎のこと好きなの!」


「は?別にるいも嫌いじゃないけど。」


「そ、そうじゃなくて………うぅ。」


「そうじゃないならどういうことよ!」


風花が口をもごもごさせていて何を言いたいのかさっぱりわからない状態が続き、るいは少しイライラして口調を荒らげた。



「好きなの……京太郎と付き合いたいなっていう好き。」



「……ん?そう。」



「あれ?すごい反応薄い」



「だってそういう好きってわからないんだもの。なんだか反応しづらいわ。」



「るいちゃん……私のこと好き?」



「信頼はしているわ。でも好きはわからない。」



「うーん、そっかぁ。そのうちわかるって!」



「なんかムカつくわねそれ。」



そのうちわかるっていっても今までわからなかったのにすぐにわかるわけないじゃないのよ。
『好き』ってなんだろ。










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