しょうがないから好きになってあげる!


俺はるいが好きだ。
まだ未練たらたらで昨日だって変に避けてしまった。

あいつの顔を見ると、あいつの大きな目で見つめられると、あいつのにおいがふわっとかおると、無性に抱きしめたくなって気持ちを忘れられなくなる。




そこで恋愛のスペシャリスト京太郎先生にいい忘れ方を教えてもらうため平日なのに俺の家に呼んだのだ。
でもこいつに頼るのはなんかムカつくからなかなか言い出せずに黙り続けている。



「要、あれだろ、……花のことだろ?」



「!」



京太郎にはバレバレだったようだ。
どこか遠くを見ながら俺に尋ねてくる京太郎。



「あぁ。」



俺は素直に答えることにした。

俺が返事をすると、今度は京太郎が黙り込んだ

花のことを思い出しているのだろうか。





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